2020/05/23 14:12

時々質問を頂く「どこから作ってるのか・工房でどんな加工をしてるのか」を写真で紹介していきます。

私も布や陶器など、他ジャンルの作家さんがどうやって作っているか不思議で興味津々なので

制作過程を へ〜、と楽しんで見ていただけたら嬉しいです。


彫金アクセサリーの制作過程は作家さんによっても様々ですので、ご理解のほどよろしくお願いします。



87accessoryはメイキングという金属を直接叩いたり、切ったり溶かしたりする手法で制作しています。

イヤリングの金具やチェーン以外はほとんど工房で作ります。



*地金作り

純銀と純銅をとかし混ぜてシルバーの純度が92.5%のSilver925を作ります。

真鍮の場合は工房で作ることが難しいため板を購入しています。

*板・角棒作り

少しづつローラーで伸ばして板や指輪のもとになる角棒を作ります。

一気に潰すと地金がわれてしまうので、少しずつ必要な厚みに伸ばしていきます。

金属は圧力をかけると分子がギュッと縮まって硬さが増すため伸ばしにくく、割れやすくなります。

そこで火をあててなまし(熱を加えて柔らかくすること)ながら加工していきます。


*切り出し
図案に沿って糸鋸で切っていきます。
シャーペンの芯ぐらいの太さから切り刃の展開があるので、透かし柄の細かさや板の厚みで刃を替えていきます。
写真はお散歩花瓶の切り出し写真。
こうなります。

*線作り

ローラーで伸ばした角棒から、少しずつ小さい穴に通して必要な細さにしていきます。

結構力がいる作業で、太い線を引いているときに噛み締めた奥歯がかけたことがあります。

*ピアスの針づくり

作った線からデザインに合った針を作っていきます。

定番のものも、時間があくと若干違うことになってしまうので写真とメモを逐一とります。
イヤリングの金具は既製品のものを購入して、デザインに合うようにちょっと手を加えています。

*模様をつけます
刻印で模様をくけたり、ハンマーで槌目模様をつけていきます。

ゆきわもんのポコポコもようが槌目模様です。好きな方多いですよね☺

*仕上げ作業
ツヤツヤの鏡面しあげ、マットなつやけし、燻しあげなど施して工房での作業は完成です。


頼りにしている業者さんにお願いしてる作業 ↓
*鋳造
原型をつくって、型どり後に金属を流してもらいます。
金属が戻ってきたら、一つづつのパーツのバリや湯道を削っていきます。プラモデルに近い感覚だと思います。

一つ作るのにすごく時間がかかるものや、必要個数が多いものにお願いしてます。
写真はネックレスのチェーンづくり。
(ピアスと一緒に6月入荷予定です。)


*メッキ加工

仕上げまで終わった作品にメッキをかけてもらいます。

一般的に、金、銀、のカラーで分けると
金色(真鍮・18金) / 銀色(シルバー・プラチナ)ですが

素材を合わせないと色違いのデザインなのに、値段も重さも全然違うことになってしまうので
色違いのデザインは同じ素材の上にメッキをかけています。



しゅわしゅわシリーズは、silver925の上に14金メッキとロジウムメッキを施しています。
どちらも急な変色を防いでくれるので、ジュエリーラインの作品によく使用しています。



素材感を活かしてメッキをしていない商品もたくさんございます。
ご購入の際は商品説明の素材の欄のチェックをよろしくお願いします。


ざっくり工程のご紹介でしたが、伝わりましたでしょうか‥?
人力な工程が多い彫金ですが学校で習った手順を続けているので、もしかしたら今はもっとハイテクな方法があるのかもしれません。


気になることや不思議なことがあればお気軽にお声掛け頂けると嬉しいです^^

*工房の話*ではクリーニング方法や
87accessoryについてなどご案内していきます。
今後ともよろしくお願いします。



ご来店ありがとうございます。

Thank you for coming to our store.